前職は自動車系の部品会社で働いていました。
そのため、トヨタやトヨタ生産方式(TPS)について、少なからず愛着があります。

ちなみに姿置きとは、5Sのなかでも「整頓」に位置づけられる手法です。
道具の置き場を決めるため、
ウレタンシートなどを物の形に合わせてくり抜いて作るので、「姿置き」と呼ばれています
この本では、トヨタの創業からの歴史、そして、
トヨタが悩み抜いて世に送り出した生産方式や数々のくふうを知ることができます。

仕事の効率化に悩む方にもぜひ読んでいただきたい良書です!
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あらすじ
「アメリカに負けない国産車を作る」
トヨタの創業者・豊田喜一郎の志は戦争にも挫けなかった。
戦後、喜一郎は取締役の豊田英二に命じる。
「3年でアメリカに追いつけ」
英二は機械工場長の大野耐一を呼び、新しい生産システムの確立に取り組む。
資材も物資も乏しい中、彼らの武器は「自動化」と「ジャスト・イン・タイム」という知恵のみ…。
しかし、その2本の柱に支えられた独自の「トヨタ生産方式」はやがてアメリカを、世界を席巻する。
7年の単独取材で強さの本質を描き切った、巨編ノンフィクション。
(Amazonより転載)
レビュー

2022年で読んだなかで、暫定で一番の良書です!
ノンフィクションですが小説のような躍動感があり、
金言に溢れている啓発書であり、仕事の本質に迫るビジネス書でもあります。
トヨタに関する本を読むと必ず出てくる言葉の生い立ちがわかるだけでも、
この本を読む価値は大いにあると感じています。例えば、「カンバン」や「アンドン」などです。
投資の掲示板ではよく、トヨタの生産停止や減産報道を受けて、
「トヨタは終わった」などの言葉で売り煽る人が多いです。
しかし、直面する状況に合わせてフレキシブルに生産台数を増減できる姿は、
トヨタがトヨタとして正常に機能していることを表しているのはないでしょうか?
不良品を垂れ流すおそれがあるのにラインを止めない状況より、よっぽど健全だと思います。
最後に、「昨日よりも今日、今日よりも明日」という考え方が特に好きです。
品質管理的な言い方をすると、継続的改善ですね
「改善前は改善後」の考え方を、仕事でも私生活でも忘れないようにしたいです。
お気に入りのことば
トヨタがやることは、考える人間を育てることだ。
上から押しつけても生産性はあがらない。現場からくふうがあがってこなければならない。
ラインに付いている人間に余裕がなければ考えたり、くふうを提案することなどできない
教科書に書いてあることを絶対だとして
人に押し付ける人間は従来の方法を疑わないから、職場のカイゼンは進まない。
夕焼けはなぜ赤い。タンポポの花はなぜ黄色い。
なぜと疑問を持つことは勉強することにつながる。いわゆる考える人が養成される。
たとえ生産性が上がっても、作業者の労働が強化されていたら、それはカイゼンではない。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
気になった方はぜひこちらから見てみてください
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